皆さんこんにちは。茨城県内の外構工事・土木工事を承っている株式会社河原井です。弊社は戸建て住宅の外構工事や土木工事、公共工事など幅広い施工が可能で、理想の住まいと安全な環境をご提供いたします。
近年増加するゲリラ豪雨による被害を防ぐためには、水害対策が重要です。この記事では、ゲリラ豪雨対策として、水害リスクや公共インフラ整備の重要性、重点的に進められている公共工事の例、茨城県の地域別の取り組みなどについて解説します。
■近年増加するゲリラ豪雨と茨城県が抱えるリスク
近年増加しているゲリラ豪雨は日本各地で発生しており、社会的な問題となっています。1時間に50mm以上の降水量の豪雨が頻発し、都市部を中心に浸水や冠水被害が拡大している状況です。茨城県でも、那珂川流域や利根川流域、つくば市水戸市などの都市部で被害が多発しています。
とくに、気候変動や都市部のヒートアイランド現象などの影響で、局地的な集中豪雨の頻度と強度は年々高まっています。ゲリラ豪雨は「予測不能な天災」ではなく、「想定すべきリスク」として対策を講じる必要があるでしょう。
また、weathernewsによると、ゲリラ雷雨発生回数は2023年が1,044回、2024年が1,257回と、1.2倍に増加してます。
◆茨城県の流域治水と公共インフラ強化の取り組み
茨城県の流域治水と公共インフラ強化の取り組みについて解説します。
・「流域治水」への転換
茨城県では、国の方針でもある「流域治水」に力を入れています。流域治水とは、河川改修だけでなく、森林や農地、市街地を含む流域全体で水を制御する方法です。公共施設や工業団地、住宅団地における調整池整備、排水ポンプの増設、透水性舗装の導入など、多面的な工事を計画的に進めることが求められています。
◆重点的に進められている公共工事の例
重点的に進められている公共工事の例を4つ紹介します。
・ 河川改修・橋梁補強
利根川水系や那珂川水系での堤防強化、河床掘削、遊水地整備、橋梁の嵩上げや架け替えによる流下能力の向上などが行われています。
・ 雨水貯留施設・調整池整備
商業施設や団地内における地下貯留施設の設計・施工、学校・公園・公共施設敷地内への調整池や分流式排水設備の整備などが進められています。
・ 排水ポンプ場の強化
県南部の低地や内水氾濫の多い地域におけるポンプ場の増設、災害時にも稼働する自家発電装置の導入工事が進められています。
・ 透水性舗装・グリーンインフラ導入
歩道や駐車場における透水性舗装材の使用、雨水を貯める「レインガーデン」や緑地帯整備による都市型浸水対策などが進められています。
■茨城県における具体的な水害対策事例と地域別の取り組み
茨城県では、流域全体を対象とした包括的な治水対策として、県土木部河川課が中心となって地域特性に応じた施策を実施しています。
◆地域別の主な対策内容
地域別の主な対策内容は次の通りです。
県北地域（久慈川・那珂川流域）
堤防の強化や土砂災害警戒区域の指定、排水機場の増設などが進められています。
県央地域（水戸市・笠間市など）
雨水調整池や透水性舗装の導入など、市街地における内水氾濫対策が進められています。
県南地域（つくば市・土浦市・取手市など）
都市化の進行によるヒートアイランド現象の対策として、地下貯留施設や排水ポンプの再整備が求められています。
沿岸部（鹿嶋市・神栖市など）
高潮と大雨の複合災害を想定した防潮堤と排水対策の連携強化が推進されています。
これらの施策は、茨城県が公開している「流域治水の取り組み」でも詳しく紹介されています。
◆茨城県全体の補助金制度
茨城県全体の補助金制度について、次の3つの制度の概要を解説します。
1. 茨城県災害見舞金制度
自然災害で被害を受けた世帯に対し、見舞金を支給する制度です。床上浸水の場合、1世帯につき20,000円が支給されます。
参照：茨城県「茨城県災害見舞金制度」
2. 高齢者福祉施設整備費補助金
特養や老健などの高齢者施設に対し、非常用自家発電装置や給水設備、水害対策設備の整備費用を支援する制度です。定員30名以上の福祉施設が対象になっています。
参照：茨城県「茨城県老人福祉施設整備費補助金」
3. 水田ダム・落水升設置補助金
水田に降った雨水を一時的に水田に貯める「田んぼダム」の取り組みを支援する制度です。土地改良区や水利組合などが補助対象となっており、流域治水プロジェクト対象河川の流域内の水田で、洪水浸水被害の危険度が高い地域が対象地域となっています。
参照：茨城県「令和７年度予算案関係資料」
◆市町村ごとの補助金制度
市町村ごとの補助金制度について、次の4つの市町村の制度を紹介します。
・水戸市
「令和7年度 雨水貯留施設等設置補助制度」は、100L以上の雨水貯留タンク、径300mm以上の雨水浸透施設が対象となっています。
参照：水戸市「令和7年度 水戸市雨水貯留施設等設置補助金 申請の手引き」
・日立市
「住宅浸水対策促進事業助成金」は、住宅のかさ上げや止水板設置、雨水浸透施設設置、雨どい交換などが対象で、助成率は4分の3、住宅かさ上げ上限が300万円、その他については上限が50万円となっています。
参照：日立市「日立市住宅浸水対策促進事業助成金について」
「雨水貯留槽設置補助金」は、助成率は認定製品の場合2分の1で上限30,000円、中小企業製品使用時は助成率が3分の2、上限が40,000円となっています。
参照：「雨水貯留槽設置補助金のご案内」
・取手市
「雨水浸透施設設置補助金」は、浸透桝と埋設管の設置が対象の制度で、補助額は設置費の2分の1、敷地面積に応じて最大15万円となっています。
参照：取手市「雨水浸透施設を設置する場合補助金が交付されます」
・古河市
「止水板設置補助金」は、止水板本体と施工費が対象の制度で、補助額は工事費の2分の1、上限は30万円となっています。
参照：古河市「止水板の購入・設置に必要な工事に対し補助金を交付します」
・鹿嶋市
「浄化槽転用雨水貯留施設工事補助金」は、不要になった浄化槽を雨水貯留槽へ転用する工事に対して工事費の3分の2相当額、最大10万円を補助する制度です。
参照：鹿嶋市「浄化槽転用雨水貯留施設工事補助金について」
◆その他
「下水道接続工事補助」は、茨城県内の多数の自治体で下水道や浄化槽からの切り替えに対する補助制度です。
参照：茨城県「3湖沼(霞ヶ浦・涸沼・牛久沼)流域限定の下水道接続工事への補助について」
「被災者生活再建支援金」は、茨城町・神栖市・北茨城市などで、全壊・半壊・床上浸水世帯に支給される支援金です。
参照：茨城県「令和7年度市町村等に対する助成制度の概要」
茨城県では、県や市町村で多くの補助金制度が用意され、公共施設や農地、住宅など、さまざまな規模に対応した雨水・水害対策が推進されています。
各制度には「事前申請」「登録業者による施工」「予算枠あり」などさまざまな条件が設けられているため、必ず公式HPや担当部署に確認してから申し込むようにしましょう。
水害対策なら、経験豊富な河原井までご相談ください。
■ゲリラ豪雨対策も含む水害に関してどのような対策が効果的？
効果的な水害対策について、企業・施設と個人宅でできる対策をそれぞれ解説します。
◆企業・施設が備えるべき水害対策
公共施設や民間施設では、水害発生時の被害を最小限に抑えるための「BCP対策」が重視されています。たとえば、排水ルートの明確化や調整池・雨水貯留タンクの設置、駐車場や歩道の透水性舗装などが実施されています。
◆個人宅における簡易対策
個人宅では、雨樋や排水口の定期清掃、止水板や土のうの常備、雨水タンクの設置などがおすすめです。補助制度を活用すれば、低コストで導入可能です。
茨城県内では、地域の特性に応じて適切な治水工事・排水施設の整備が進められていますが、予算や人員には限りがあります。だからこそ、地域に根差した建設事業者による的確な提案と迅速な施工が求められます。
水害対策なら、経験豊富な河原井までご相談ください。
■公共・法人向け施工のご相談は「株式会社河原井」へ
株式会社河原井では、茨城県内における以下のような水害対策に多数の施工実績があります。
・公共施設の雨水排水工事
・調整池・浸透トレンチ・雨水タンクの設計施工
・学校や保育園・医療施設での防災型外構整備
・工場・物流施設での緊急排水計画の設計対応
ご予算や納期、地域特性に応じた最適なプランをご提案いたします。
災害に備えることは、未来の安心を守ることです。まずはお気軽にご相談ください。
